= 7 アートから叡智を学ぶ =

文明の本質は、進歩それ自体や、旧来の価値体系の無思慮な破壊にあるのではない。それは、既に獲得された良きものを発展させ精錬することにある。
Civilization does not consist in progress as such and in mindless destruction of the old values, but in developing and refining the good that has been won. Carl Gustav Jung

【自己実現を通じた資産作り】

 

 人類文化にある既存の「外的基準」を習得してから、独自の「内的基準」を構築し、最後に「外的基準」の修正・変革を促して、人々の大いなる意識を発展させる。これは、美の探求だけでなく、善・真の探求にも通じる基本プロセスになります。 

 

 美・善・真の探求を通じて、それぞれに応じて自身の内的基準を獲得しましょう。

  

・美の内的基準 ⇒ 独自の芸術スタイル(Me Arts)が、評判資産となる

・善の内的基準 ⇒ 独自の道徳的価値序列が、関係資産となる。

・真の内的基準 ⇒ 独自の理論体系が、知識資産となる。

 

 あなたの自己実現を通じて生まれた独創的な基準は、これからのネット社会ではあなたの固有の資産となり、あなたの影響力を高める重要な要素となります。すばらしい作品を展示して人々の共感を呼ぶことで、あなたは信頼と評判を獲得し、他者との関係性を高めることで、「美による世界の秩序創りに貢献する」ことができます。

  

 それと同時に、あなたの創作への取り組み方、ものごとの考え方、関係者との付き合い方、生活の仕方、そうしたものすべてが、あなたの評判に係わってきます。

 

   

【社会の変革を示す世界観】

何か信じるものがあるのに、それに従って生きない人間は信用できない。
To believe in something and not to live it is dishonest. Mahatma Gandhi

 

 自らのスタイルを整えたなら、さらに、一歩踏み出して社会の変革を促してください。秩序ある自身の内面を社会に反映させることで、「世の中の秩序創りに貢献する」という意欲を持つことが大切です。

 

 あなたの立場は独特であり、芸術の創作という行為も孤独ですが、美しい自然を愛する自己意識、世の中の不義を正すような自己意識、率直で聡明な自己意識は、決して孤独ではありません。 

 

  あなたが美のために働くとき、美の中に自分の働く理由を見出さなければならない。そのために美しい芸術があり、その芸術が生命の繁栄ために働くべきであるなら、その生命の価値を、その本性と意味を作品の中に実感できなければならない。

 

 あなたなりの芸術(ミーアーツ)が何のためのものなのか、何かのために役立とうとして働いているのか、その精神を作品内に宿すことで、世の中の一人一人が美の守護に関与することのできる世界観が育まれます。  

 

【クリエイティブエスプリ画】

 

 大いなる宇宙の調和と美・善・真の秩序を大切にして、エスプリ画の熟練者として一枚のクリエイティブエスプリ画を描く段階に入ると、あなたは芸術・哲学・科学の知識や技術をまとめ上げるような創造力を開花させられるはずです。

 

 さまざまなピースが一つの調和に吸い込まれるデッサン画は創造の源。芸術の分野、哲学の分野、科学の分野に点在するそれぞれの問題に気を取られてしまうと、未来の社会をイメージできなくなってしまうので、世界全体を感じ取りつつ、各分野の最良の部分と心を共振させて、クリエイティブエスプリ画をデッサンしてください。 

 

 科学によって断片化された社会を芸術の力でつなぎ合わせる気持ちを抱き、宇宙のすべてが一つにまとまるような世界をイメージして、世界秩序や人類の心の構築を念頭におく。それ同時に、エスプリ画を描いて、世界中に散らばっている一つ一つのピースをかみ合わせていくと、いろいろなアイディアが生まれてきます。

  

【超ジェネラリストの誕生】

 

 現代の不透明な時代において、美しい芸術を通じて、人生から叡智を学ぼうとする生き方を実践することで、私たちは新たなもののとらえ方、新しい世界の創造、そして、新たな芸術のあり方を理解できるようになるでしょう。

 

 エスプリデッサン(美しい芸術の推進)を通じて、数多くの人々が、芸術・哲学・科学が一体となる社会作りに挑戦する中で、物事をより深くより広く見るようになると、やがて、一人の先端的なジェネラリストが誕生し、全く新たな概念や価値観を生み出すことになる、と私は感じています。

 

 彼あるいは彼女の自己意識は、国家の不正なシステムを改革する中で、未来の展望や文化使命を提言して、世界政府の樹立と発展、地球の新秩序作りに貢献して、新しい時代に生きるにちがいありません。