=  13 大いなる自己意識の正統性 =

【人類の自己意識の創造】


  

 6タイプの国家により世界の均衡を保つ取り組みをする一方、人々が力を合わせて世界政府(人類の自己意識)を誕生させて、世界のより強固な安定を図ることが重要です。

 

 その目的は、「すべてのタイプの国家から一定の距離をとりつつ、世界を統制すること」です。たとえば、ある情勢において、君主国家(愛情機能)が愛のために戦うべきだと主張した場合、その結果がもたらす実害を考え、他国(別のマインド機能)の意見を聞き、調整を図りながら最終判断を下す、という具合です。 

 

【世界の意思決定を導く】

 

 この人類の自己意識の構築には、まず、二つの要件が必要になります。

 

◆ 第一に、人類の自己意識は、確固とした大義を有して、さまざまなマインド機能からくる訴えをまとめ上げる必要があります。この大義は、「美・善・真」の価値がよいでしょう。美・善・真は、すべての人々の心にある6つのマインド機能に関連して永遠の輝きを備えており、地球を調和に導けるからです。

 

◆ 第二に、人類の自己意識には正統性が必要です。つまり、美・善・真の価値による大きな意思決定を行う際、「そもそも何が美・善・真なのか?」ということを明確に示して、人類の自己意識の権威を正当化する必要があります。

 

 この正統性を担保するため、私たちは美しい芸術を発展させて、人々の美意識を洗練させていく必要があります。美しい芸術作品が互いに競い合う中で、新たな作品を導き出し、人々の美への静かで大いなる共感を高めていくのです。  

 

 宇宙や地球で輝く「美」を、現代のテーマにそって美しく、繊細に表現すれば、最初は小さな共鳴でも、ネットを通じて拡散し、やがて大きな共鳴ととなるでしょう。その上で、我々人類が思い描く、その時代にふさわしい生命繁栄のスタイルを集計することで、大きな意思決定を導くことができます。【人類の自己意識の正統性=人々の洗練された美意識】 

 

【世界的三権分立+芸術】

 

  今これまでになかったほど世界はつながっています。このような時代において、芸術(美)を頂点とした仕組み作りは、決して夢物語ではありません。 

 

 人間の「美的感覚」とは、美しいものに対する個人の判断になりますが、純粋な美しさには地球保存・社会保存を促す作用、万人に共通する原理があります。それらの美の価値を深く掘り下げ、世界中の人々が大いなる一体感を感じ取れる様になることで、美しい芸術は民族的な差異や主権を弱め、新しいグローバルな文化を育むことになるでしょう。

 

 さまざまな国に暮らす人々の勇気と創造力によって美しい芸術を生み出し、世界中の人々の心をつなぎ合わせていくことができれば、私たちは現存する国家運営のシステム(秩序)を維持しつつも、地球規模の大きな判断を下せるはずです。

 

世界立法:世界の営みに統制をかける【ルール:人々の美意識の集計←美しい芸術】

世界行政:ルールに従い運用システムを構築する【システム:官僚】

世界司法:人や組織の違反を罰する【ジャッジ:裁判官・陪審員】 

 

【世界的マインド機能の役割】

 

 世界政府(人類の自己意識)を樹立した場合、6タイプの国家(各マインド機能)の性質も考慮し、適切な役割分担をすべきです。たとえば、今の時代、次のような役割分担が考えられます。

 

自己意識(世界政府);世界の立法・司法・行政と警察力 

 

直感機能(神権主義);豊かな自然の保護、人々の感性による世界文化の発展

精神機能(民主主義);善い哲学による世界統一の制度作り 

思考機能(エリート主義);真の科学による医療、温暖化対策とクリーンエネルギー

肉体機能(軍国主義);美しい芸術の普及、生態系の保護と農業開発

愛情機能(君主主義);世界の子供たちの平等な教育と健康、食品の衛生管理

集団機能(共産主義);自由な労働スタイルの創造と雇用安定、高品質な製品作り

 

 人類の自己意識(世界政府)は、6つのマインド機能の能力を世界政府のメカニズムの中に組み込む一方、時代の流れに合わせながら、人々の美意識を軸とした総括的な判断を下していく必要があります。

  

【国家の自己意識創造】

 

 人々が確固とした自己意識を抱き、それらの人々が心を正常に保つことで、人類の自己意識を生み出すことができます。そのため、人類の自己意識による新たな世界作りを進める場合、それぞれの国家にも明確な自己意識を構築すべきです。

 

 異なる価値観を抱いている国家同士であっても、それぞれが国民の美意識を重んじ、国家の心(国家の自己意識)を作り上げて育てる。そうずることで、人々(人々の自己意識)と各国家(国家の自己意識)と世界政府(人類の自己意識)は、同じ価値観(美・善・真)で結びつく方向に向かいます。 

  

【芸術的民主主義】

 

 たとえば、民主主義国家の場合であれば、 

 

立法:国家の営みに統制をかける【ルール:国民の代表←国民の美意識の集計←美しい芸術】

行政:ルールに従い運用システムを構築する【システム:官僚】

司法:人や組織の違反を罰する【ジャッジ:裁判官・陪審員】

芸術:ルール・システム・ジャッジ機能の逸脱をチェックする【セーフガード:芸術家】 

  

という具合に、民主国家に暮らす人々の美意識を通じて選挙を行いルールを定めていくようにします美しい芸術を発展させて人々の思いを寄せ集め、その時代にふさわしい「生命繁栄のスタイル」を集計することができれば、複雑に分業化した社会でも、偏りのない意思決定が自然と導かれるようになるでしょう。

 

【世界全体をアートする】

われはアテネ人にあらず、ギリシア人にあらずして世界市民なり。
I am not an Athenian or a Greek, but a citizen of the world. Sokrates

 

 私たち人類は、社会の分業化によるルールの未整備、「法の樹木」に発生する害虫、科学技術の発達に伴う環境破壊など多くの難題を抱えています。これらを解決するため、宇宙の大いなる調和(絶対基準)に従って、地球全体を視野に入れた美の視点を有し、アートを進める必要があります。

 

 その第一歩になるのが、個人個人による美・善・真の探求です。一人一人の自己意識が、美・善・真の探求を通じて得た感覚・心情・知識は、所属する国家の営みを修正し、世界政府(人類の自己意識)を誕生させる上で必ず役立ちます。

 

 その実現を見据えて、自らの自己意識を創造的に高めながら、一つの国家、一つの文化、一つの時代をダイナミックに乗り越え、世界の新しいスタンダードを作り上げましょう。   

 

新世紀
New centuries