=  11 人類の自己意識の創造 =

【大いなる調和の導き】

 

 無限の宇宙には美しい調和(絶対基準)があり、その秩序の中に銀河があり、太陽系があり、地球があり、そこに暮らす人類は国家という共同体とルールを作り上げました。

 

 私たち現代人は、宇宙・自然の秩序から生まれた道徳観を大切にして、個人の価値観(個々の内的基準)を構築し、その上で、人々の意志によって国家のルール(外的基準)を正すべきです。  

 

 もし心に迷いが生まれた時は、まず、広大な宇宙の調和をイメージしてから、上界を眺めてください。それから、私たちが暮らす混沌とした現実世界を俯瞰的に観察すると、そこに内在している本質的な要素を見つけ出せるようになります。

   

全宇宙
Entire Universe

【誕生間もない人類の心】

Mission
Mission

 

 長い歴史を通じて、私たち人類は法の仕組みを整えるため、また、独裁者(一つの価値観)による暴走を防いで多様性を受け入れるため、民主主義という国家を発展させてきました。しかし、地球におけるそれぞれの国家の体制を観察すると、私たち人類の心は、まだまだ誕生したばかりであり、自我の芽生えがない状態です。

 

 それを個人の心にたとえると、個々のマインド機能が互いに自分の役割を主張して、言い争っている状態と言えます。よって、人間の心の世界に自己意識が誕生して、6つのマインド機能を統制したように、人類の心にも、自己意識を誕生させて、多様な価値観(マインド機能)を統制すべきです。

   

【地球上にちらばる主義思想】

 

 人類史の中で生まれたさまざまな主義・思想は、人間の心が生み出した以上、6つのマインド機能に集約することができます。たとえば、エスプリ画の基本形を用い、自然レベルのマインド機能の性格に照らして、人類思想の概要を振り分けてみましょう。

 

直感機能(悟りたい):神権政治、原始宗教    【権力は啓示】

 

精神機能(貢献したい):民主主義、平和主義   【権力は人々】

 

思考機能(学びたい):エリート主義、資本主義  【権力は合理的知識】 

 

肉体機能(生きたい):軍国主義、全体主義    【権力は武力】

 

愛情機能(愛したい):君主主義、世襲資本主義  【権力は血筋】

 

集団機能(働きたい):共産主義、社会主義    【権力は労働者】

 

という具合に、とても大まかですが分類することができます。 

 

【共産主義国家登場の意味】

 

 ここで注目すべきは、19世紀、ドイツの哲学者カール・マルクスが、『資本論』を著し、資本主義社会を資本家と労働者の対立としてとらえた上で、労働階級の勝利によって無階級な社会を実現すべしと主張したことです。

 

 この政治理論の影響により、1917年にソビエト連邦社会主義共和国が誕生したのが皮切りに、共産主義国家(集団機能)が次々と誕生し、共産主義国家はアメリカをリーダーとする資本主義国家(思考機能)と対峙しました。

  

 その後、冷戦を経て1991年にソ連が崩壊。マルクス主義は急速に影響力を失うものの、労働階級を中心とした共産主義国家が人類の歴史に登場することで、6つのマインド機能が主導する国家がすべて具現化したことになります。

 

 人間の心のメカニズムを考えた場合、この集団機能の主導する国家誕生は必然と言える出来事です。20世紀、心の世界における集団機能と思考機能の対立が世界に反映されて不安定な情勢を招きましたが、この葛藤を通じて「人類の心」がやっと根源的な形を整え終えた、と見なすことができます。

 

【マインド機能主導の勃興期】

 

 一方、個々の国家の歴史を見てみると、人類は一マインド機能が主導して一つの国家体制を作り上げ、その後、別のマインド機能が旧体制を破壊する形で、新たな国家体制を作ってきました。たとえば、日本の中世からの歴史では、愛情機能(君主主義)⇒肉体機能(軍国主義)⇒精神機能(民主主義)、という流れがあった。

 

 つまり、世界の有様は、それぞれのマインド機能が主導して作り上げた国家がばらばらに存在している状況にあり、6タイプの国家が誕生したものの、それらの国(多様な価値観)を中心統合するような自己意識の役割(政治機能)はまだ誕生していません。

 

※国連は国際平和と安全の維持を目的としており、すべての国家(マインド機能)を統率する役割は有していない。