エスプリデッサンを通じて、あなたは美・善・真に関する理論を学ぶと同時に、あなた自身の道を歩むための具体的なデッサンテクニックを習得していきます。そのテクニックの柱になるのが、人間の心の構図を摸写したエスプリ画になります。
芸術学における作品の成立条件には、創作の表現方法・テーマ・モチーフの3つがあり、この観点でエスプリ画をみると、表現方法は「エスプリ画」、テーマは「自己意識の関心事」、そして、モチーフは主に「心の世界」になります。
元来、芸術作品は外世界に存在するものをモチーフ(人物・風景など)にして描かれる場合が多いですが、エスプリ画は、主題(自己意識の関心事)に関する自己意識が生む自己イメージや概念、あるいは、心の様子などをモチーフにします。
エスプリ画をデッサンする場合、 あなたの内世界の動きを丁寧に観察し、その内世界を描き出すと同時に、あなたの内世界と連動する外世界の動きも理解していくようにします。
まずは、素直な態度で自身の心に向き合い、心の奥深い世界で何かが動いていると敏感に感じ取ってみましょう。それは不可視な空間において、いくつかの訴えや思いや気づきなどが存在するという感覚であり、また、内界の機能(マインド機能)が自己意識に何かを告げてくるという感覚でもあります。
外界環境の変化に応じて、あなたの6タイプのマインド機能がどのように反応して、何を訴えかけてくるかを把握すれば、心の構図(プリズムフレーム)を制作することができます。 【第1巻:基礎編】
夜空に輝く無数の星々の美しさ、秋の草原に響き渡る虫の音色に魅了される私たちの心の世界は、如何なるものなのでしょうか? まずは、静かな部屋で瞑想に耽り、自身の心の世界をじっくりと観察してプリズムフレームを制作してください。
□心の中心:自己意識がマインド機能を統制している。
□心の周辺:6つのマインド機能(直感・精神・思考・肉体・愛情・集団)がある。
という具合に、心の基本構図が理解できるはずです。
人間の心の構図が理解できたら、次ぎに、エスプリ画の基本形を覚えてください。それは心の世界のメカニズムを模写して作られています。
□ エスプリ画の中心(主題) ; あなたの自己意識の関心事(人生の目的など)
□ エスプリ画の周辺(キーワード); 主題に関する各マインド機能の働き
人間の心の世界は、外的な情報・情勢・機運など、あるいは、内的な欲求・意志・義務感などによっていくらでも異なる姿を見せるので、エスプリ画を描く際、私たちは内界をどのように見るのか、その探鳥の立脚点となるものが必要となります。
そのため、まずはあなたの自己意識が「目的」を定め、それをエスプリ画の「主題」にすることで、あなたの立ち位置を明確にしましょう。エスプリ画の主題を決めたら、それに関する情報を集めて必要と思われるキーワードを抽出し、それぞれのキーワードの意味や性質に応じて、6つのマインド機能に振り分けていきます。
そして、6つの領域ごとに具体的な目標や課題を設定して行動します。新たな気づきがあれば、それをキーワードとして、エスプリ画に加えてください。このように創作されるエスプリ画は、主題(自己意識の関心事)に関するあなたの心の世界を映し出すようになるでしょう。
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