= 4 美しい芸術の創作 =

Art is not made to decorate rooms. It is an offensive weapon in the defense against the enemy. -Picasso-
Art is not made to decorate rooms. It is an offensive weapon in the defense against the enemy. -Picasso-

【魂の叫びと表現意欲】

 

 私たちの心は、美の素晴らしさに感動したり、醜のおぞましさに嫌悪したりすると、「その思いを誰かに伝えたい!」というパワフルな表現意欲を生み出します。人間の肉体に宿る魂は、生来的に「美しい環境」や「生命の繁栄」を願っており、それらを守ることで自身の生存欲求が満たされ、子孫の繁栄が保証されることを理解しているからです。 

 

 その美意識を通じて、「法の樹木」に発生した害虫たちの実態を評価し、「ルール、システム、ジャッジ」が適切に行われているかをチェックしましょう。

 

 それと同時に、身近に存在する美しい自然を眺めたり、良質な芸術作品に触れたりして、美意識を養い、心を浄化してください。濁りのない自身の肉体感覚を通じて、美と醜、善と悪、真と偽についての感触を得るのです。   

  

【テーマの誕生】

相互な浸透
Interpenetrative

 

 美の探求は、自らの肉体から湧き上がる魂の叫びを何らかの形で表現されて始めて意味を持ちます。胸の中で、どんなに「美のすばらしさ、あるいは醜のおぞましさを誰かに伝えるべきだ!」と思っても、それを他の人に表現して伝えない限り、その美意識はないに等しいのです。 

 

 実際、官僚の不正を目撃し、その人物に対する嫌悪をアーティスティックに表現しようと決意したとします。そして、キャンバスを用意して筆を持ったとき、芸術家の好奇心は醜の正体を暴こうと動き始めます。

 

・その官僚が不正を働いたことには、どのような問題が潜んでいるのか? 

・そのような職場環境を生み出す原因は何か? 

・結果的に、世の中(地球)はどのような害を被るのだろうか?

・どのような社会が理想的で、人間はどのように生きるべきか?

 

などの考えが浮かび上がり、材料集めを進め、研究分析を行い、関係者らの人間関係を読み解く中で一つのテーマが生まれてくるでしょう。

 

【徹底的な作品の洗練】

 

 作品のテーマが決まり、実際に描き始めると、今まで気づかなかったような情報が自然に目に入ってくるようになります。作品を創作している中で新たな発見があると、自らの感情がふたたび高ぶり、魂が震えるものです。

 

 このような美の形象化を通じて、より洗練された表現を模索する中で、新たなアイディアやコンセプトが心から湧き上がって、作品は変容を遂げていきます。試行錯誤を重ね、作品の全体像が浮かび上がってきたら、次に、表現の中にある余分な要素を徹底的にそぎ落としてください。そうすることで、一つの洗練された作品が完成をむかえることでしょう。   

 

【芸術スピリット】

僕らの人生は、僕らのアートなのさ。
Our life is our art. John Lennon

 

 数日間、美しく輝く完成品とじっと向き合ってみる。そして、それを人々に展示しようと覚悟を決めた瞬間、社会の問題に主体的に係わろうとする強い意志と高い精神性を発揮する重要な契機が生まれます。

 

 地球上において、異なる時代や地域に生きる芸術家が、自らの人生を通じて、社会のさまざまな断面を作品に反映させてきました。

 

【記憶の美術館】

 

 人類の歴史とともに、多種多様なアート作品が積み重なることで、私たち鑑賞者は、さまざまな人間の生き方を知るとともに、異なる価値観や考え方などを認めようとする姿勢を持つことができます。

 

 異なる文化のさまざまな作品を鑑賞しながら、自分なりに消化と整理を進め、人間の本質を悟るようになると、豊かな受容性が育まれ、現代社会の中で規定された枠を広げていこうとする意欲も促されます。

 

 美しい芸術を鑑賞し、自らも創作する体験を通じて生まれる「記憶の美術館」は、現実感覚と非現実感覚が交差するしなやかさがある故に、既成概念に囚われない世界観をはぐくむ意識空間になり、人々の価値観も社会の先行きも不透明で混沌とした時勢、私たちに進むべき方向を示唆し得るものとなるのです。

 

人間の運命は、自分の魂の中にある。
The destiny of man is in his own soul. -Herodotus-

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