= 9 分業社会の無防備さ =

 

 地球にある人間社会は、幾世代にわたる人間の行為により形成されたものであり、それは人々の感性・心性・知性すべてが係わることで発展しました。しかし現代社会においては、科学が生活の利便と組織の収益に直ちに貢献するため、科学を生む人間の知性が道徳を生む心性や芸術を生む感性よりも重要視されています。

 

 その科学が高度に発達し、産業が複雑に分業化された結果、誰もが一つの専門分野に属しており、その一方で、生活における多くの部分を他分野の専門家たちに委ねて暮らしています。

 

 一方、科学を優先させた社会は、「それぞれの専門家が適切に自己の責任を全うしてくれるだろう」という人々の道徳的な期待によって営まれているのが実情です。国家の実体運営(生産・運搬・交換・消費・廃棄・リサイクル)において、法のルールが、すべての業務に関する事柄を事細かく規定できるものではなく、当然に余白となる部分もあるからです。

 

【社会システムの脆弱性】

地球全体の管理
Manage the whole earth

 

 良識のある社会人は、最新の科学技術に順応しつつ、専門家としての「信用」と「責任」を大切にして業務を進めています。科学の力がより大きくなったので、一人の専門家の行為が及ぼす社会全体への影響力も高まり、その結果、個々の専門家の倫理観(内的基準)が極めて強く求められるようになりました。 

 

 つまり、私たち社会人は、専門の知識・技術を習得し、ただ与えられた業務を遂行すれば良いという訳ではなく、今まで以上に人間的な成長を追求し、責任を持って国家の運営を支えねばならず、「善の探求」が強く求められます

  

悪(不正・不道徳)を非難しない者は、 そうすれと命じているのだ。
悪(不正・不道徳)を非難しない者は、 そうすれと命じているのだ。

【科学の脅威と危険性の増大】


The value of a man should be seen in what he gives and not in what he is able to receive.
The value of a man should be seen in what he gives and not in what he is able to receive.

  

  善の探求が重要になる中、民主国家にて「法の樹木」に巣くう害虫たちの危険度は、かつてないほどに増しています。科学の力が危険水域に達したにも係わらず、立法・行政の機関にいる悪人たちは、自分の立場が不利になれば、「記憶にない」、「書類は破棄した」、「病気になった」と逃げ回る手段ばかりを巧妙化させ、無責任で信用できないからです。

 

 科学技術が進歩し人類の現実脅威になった今、彼らの危険性は相対的に高まっており、見過ごすわけにはいきません。悪人たちが昔ながらの不正感覚で科学技術にも関与し、高度な科学施設を建設した結果、この施設が事故を起こして、国家を崩壊させてしまう可能性が生まれたからです。

 

 これらの科学施設で重大な事故が発生し、事態はどんどん悪化しているのに、不正に関与した人間が根拠の乏しい楽観的なコメントをメディアで発する様では、私たちの社会は衰退してしまいます。

 


【美醜の対比が価値の原点】

I pay no attention whatever to anybody's praise or blame. I simply follow my own feelings.
I pay no attention whatever to anybody's praise or blame. I simply follow my own feelings.

 

 地球の美しい環境が取り返しの付かない事態になる前に、私たちは悪人たちの不正行為を阻止すべきであり、そのためには、私たち自身の美意識と見識力を養って、国家のシステムに内在する危険性を鋭く見抜かねばなりません。

 

 美しい芸術の創作を通じて、地球の姿や社会の営みをありのままに観察し、自らの肉体に眠る魂を呼び覚まして美醜を表現してください。また、完成した作品を展示して世の中へ問題提起し、人々の率直な反応を確かめてみることも大切です。

 

 優れたアート作品は、美醜を表現する中で、鑑賞者たちの魂を揺さぶり、美の本質的な価値や人間の生きる意味を教示します。人々の自己意識は、美の素晴らしさに感動して涙を流すことで、美を敬愛し、善を励行し、真実を重んじ、地球上の生命を繁栄に導くようになるでしょう。

 

愛に触れると誰でも詩人になる。
At the touch of love, everyone becomes a poet. Plato